2025/11/25
AIコンパニオン技術を手がけるGeniesは、セレブリティとそのタレントマネジメント組織が、ファンと対話し、双方向に交流できる「表現力豊かなAIアイデンティティ」を開発できる新たなクリエーションツールを発表しました。
Geniesは、ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOのボブ・アイガー氏が出資者として名を連ねる企業でもあります。同社は、「Geniesのテクノロジーとフレームワークは、大規模なタレント組織向けにスケールできるよう構築されている」と説明しています。さらにGeniesは続けて、「AIコンパニオンの自動生成技術とセルフサーブ型ツールを活用することで、これらの組織は数千人規模の所属タレントを即座にAI化できるだけでなく、各タレントが専用ポータルを通じて自身のAIコンパニオンを直接管理できるようになる」と述べています。
GeniesのAIコンパニオンは、“Looks（ルックス）”、“Brain（思考）”、“Behavior（行動）”、“Play（遊び）”という4つの要素を基盤に構築されており、クリエイターはこれらを6つのステップで自在にカスタマイズできます。こうして生成されたAIアバターは、ファンとのチャットにとどまらず、アプリやゲーム内でのインタラクションにも対応できる、ゲーム対応アセットとして機能します。
生成AIの普及に伴い、肖像権やIP侵害をめぐる訴訟が増加する中、Geniesは次のように述べています。「Geniesは、AIをIPセーフなデジタル資産フレームワークとしてパッケージ化し、次世代のファンエンゲージメントを支える基盤として提供します。このフレームワークは、すべてのデジタルアイデンティティが適切に保護され、真正性をもって活用されるよう、一から設計されたものです。そのうえで、タレントがAIから得られるメリットを安全に享受できる環境を実現します。」
「いま、デジタルアイデンティティや肖像権、クリエイティブの所有権に関するルールが書き換えられつつあります。」 と、Geniesの事業開発・戦略ディレクターであるジェイク・ベッカー（Jake Becker）氏は述べています。「OpenAIの“Sora”のようなプラットフォームが同意なき肖像利用について問われ、 タレントエージェンシーがクライアントの権利保護を強化しようとする中で、コントロールと保護の必要性はこれまで以上に明確になっています。私たちの目標は、タレントが自ら所有・管理できる、動的でインタラクティブな“ビジュアルAIアイデンティティ”をAIコンパニオンとして具現化できるようにすることです。明確なガイドラインと管理機能を構築することで、タレントがデジタル上の自己の所有権を維持しつつ、 オーディエンスとの安全で新たな本質的つながりや収益機会を開拓できるよう支援していきます。」